関東を拠点に重防食・防水塗料の製造・販売、ポリウレア・超速硬化ウレタン防水工事等を手掛けている菱洋株式会社でございます。
エポキシ樹脂塗料は、その優れた耐久性と防食性能から、工業や建築分野で広く採用されています。しかし、特定の環境下では、塗膜が白っぽく変色する現象が見られることがあります。これは、乾燥過程、長期的な屋外曝露の影響の、2つの主な原因があります。以下では、その原因と防止対策について詳しく説明します。
□変色の原因
乾燥過程での変色
塗膜が乾燥中に雨水や結露などの水分と接触すると、塗膜表層に含まれる親水性成分(低分子分や硬化剤成分)が水と反応し、白っぽく変色することがあります。特に塗装後の初期段階でこの現象が発生しやすく、水分の影響が大きく関与しています。乾燥条件が不十分な場合や、高湿度環境での施工後に起こりやすい現象です。
長期間の屋外曝露による変色
長期間屋外に曝露されたエポキシ樹脂塗膜は、紫外線、湿気、熱などの影響を受け、表層が徐々に劣化します。これにより塗膜が粉化(白亜化)し、白っぽく見えるようになります。
□防止対策
乾燥過程での対策
・できる限り屋内で塗装を行い、塗膜が水分に触れることを避ける。
・塗装後の乾燥養生期間を十分に設け、適切な環境下で乾燥させる。
・屋外で塗装を行う場合は、天候や湿度の条件を考慮し、適切なタイミングで施工する。
長期間の屋外曝露に対する対策
耐候性のあるトップコートを施す
紫外線から塗膜を保護するため、耐候性の高いトップコートを塗布することが有効です。トップコートは、紫外線による劣化やチョーキングを防ぎ、塗膜の寿命を延ばします。
定期的なメンテナンス
塗膜の状態を定期的に確認し、劣化が見られる場合は適切な処置を施します。特に美観が重視される場合には、トップコートの再塗装や表面の清掃が必要です。
□トップコートの重要性
トップコートは塗装工程の仕上げとして施され、単なる美観向上だけでなく、塗膜全体を保護し、耐久性や機能性を高める役割を果たします。
紫外線対策
紫外線による退色や粉化を防ぎ、塗膜の劣化を遅らせます。
防水性・防汚性
雨水や汚れの浸透を防ぎ、塗膜の清潔さと性能を長期間維持します。
衝撃保護
小さな傷や擦り傷から塗膜を保護し、塗装面の損傷を軽減します。
特に、屋外で長期的に使用される塗装面には、トップコートの塗布が必須です。これにより、塗膜の耐久性と美観が向上し、塗装全体の寿命が延びるため、メンテナンスの頻度を減らすことができます。
□エポプルーフ専用トップコート「アドトップ」
重防食・防水エポキシ樹脂塗料「エポプルーフ」専用の耐候性塗料となります。
アドトップα
エポプルーフ専用対候性塗料として開発した弱溶剤型2液型のシリコン変性樹脂塗料です。
日塗工の色見本帳に基づき調色が可能です。
アドトップ#50U
エポプルーフ専用対候性塗料として開発した溶剤系2液変性ポリウレタン樹脂塗料です。
日塗工の色見本帳に基づき調色が可能です。
アドトップ#55N
エポプルーフ専用対候性塗料として開発した溶剤系1液変性ポリウレタン樹脂塗料です。
日塗工の色見本帳に基づき調色が可能です。
アドトップについて詳しくはこちらから
※エポプルーフ専用耐候性塗料「アドトップ」はJWWA規格適合品ではございません。屋外浄水施設や屋外生物施設で「エポプルーフ」を施工される際には、変色してしまうことをご理解の上ご使用ください。通常、変色は塗膜のごく表層部分のみの現象で、塗膜性能(防食性や耐水性など)には影響はなく、美観面で問題がなければ特に処置の必要はありません。
ご不明な点等ございましたら、お気軽にご相談ください。