エポプルーフとは?特徴・用途・施工上の注意を解説

関東を拠点に重防食・防水塗料の製造・販売、ポリウレア・超速硬化ウレタン防水工事等を手掛けている菱洋株式会社でございます。


□エポプルーフについて

エポプルーフは、重防食・防水を目的に開発された無溶剤型の常温硬化弾性エポキシ樹脂塗料です。耐油性・耐酸性・耐薬品性・耐水性に非常に優れ、鉄鋼、建築土木、造船、海洋施設など、幅広い分野で長年使用されてきた実績があります。



□エポプルーフの特徴


三種ケレンで塗装可能

鉄構造物の場合、錆のザラつきを除去するだけで三種ケレン(錆や付着物の除去が主な目的の表面処理)でも塗装が可能です。


日本水道協会規格に適合

日本水道協会規格 JWWA K-157・JWWA K-143に適合しており、飲料水槽や水道関連施設で使用可能です。


プライマー不要で直接塗装可能

鉄、ステンレス、コンクリート、FRPなど、様々な素材に対してプライマーなしで直接塗装可能です。


低温でも硬化

5℃以上であれば、硬化反応が徐々に進行します。10℃以上の環境での施工が最適です。


無溶剤で安全な施工

無溶剤型のため、揮発性有機化合物(VOC)が含まれておらず、安全に施工できます。



□エポプルーフの主な用途


飲料水貯水槽の防水

日本水道協会規格に準拠しているため、飲料水貯水槽や給水施設での使用に適しています。


食品工場や製薬工場の各種設備

耐薬品性や耐摩耗性が高く、衛生管理が求められる施設でも長期間にわたり保護が可能です。


造船や海洋施設の防錆

海水や湿気の影響を受ける船舶の船底や海洋施設に対しても、優れた防錆性能を発揮します。


コンクリート構造物の防水・防食

コンクリートのひび割れを防止し、雨水や化学物質による腐食から構造物を保護します。


鉄鋼や金属構造物の防錆

高い密着力と耐久性により、鉄骨構造物や鋼製タンクなどでの防錆塗装として長寿命を実現します。



□エポプルーフ関連製品


エポプルーフASP:DSP(コンクリート面専用含浸強化材)

コンクリート面の微細クラックに含浸密着し、コンクリート層の防水性や強度を向上、活性化させる無溶剤低粘度の2液型エポキシ樹脂塗材です。

※詳しくはカタログをご覧ください。


エポプルーフ専用シンナー

エポプルーフ希釈用として、社内で相性を検査したシンナーです。

他社のエポキシシンナーを使用して、膨潤したり硬化不良を起こす可能性がありますので、専用シンナーを使用してください。


アドトップα

エポプルーフ専用対候性塗料として開発した弱溶剤型2液型のシリコン変性樹脂塗料です。

日塗工の色見本帳に基づき調色が可能です。


アドトップ#50U

エポプルーフ専用対候性塗料として開発した溶剤系2液変性ポリウレタン樹脂塗料です。

日塗工の色見本帳に基づき調色が可能です。


アドトップ#55N

エポプルーフ専用対候性塗料として開発した溶剤系1液変性ポリウレタン樹脂塗料です。

日塗工の色見本帳に基づき調色が可能です。


アドトップについて詳しくはこちらから



エポプルーフA:Dカラーを使った不陸調整


エポプルーフA:Dカラーに珪砂等、骨材を配合し、パテ状、モルタル状にすることによって、小径の穴やコンクリートのヒビ割れ等の不陸調整ができます。



□エポプルーフ施工上の注意


配合割合

・計量器にて正確に重量比 1:1 としてください。

※配合が正確でないと硬化しない事があります。


材料の調整

・攪拌機で主剤・硬化剤を個々に攪拌し、配合後に再度攪拌してください。攪拌時間は環境によりますが、約 3 分~5 分としてください。

・攪拌終了後、約5分間程度静止状態で放置してください。(材料の均一化、脱泡目的)


希釈

・液温が 20℃以上あれば出来るだけ無稀釈でご使用ください。

・希釈には必ずエポプルーフ専用シンナーをご使用ください。一度に希釈せず少量ずつ添加して添加率はできるだけ少なくしてください。(夏季0~3%、冬季0~5%)

※シンナー希釈を行うと乾燥が遅れます。

可使時間(塗装可能時間)

・可使時間は、約50分/20℃ (標準)

※工ポフルーフは混合後直ちに反応が進行します。反応速度は気温、液温及び仕込量によって著しい差異があります。

※可使時間を過ぎ増粘又は、発熱して来た時は絶対に使用しないでください。


塗装回数

 ・エポプルーフA:Dカラーは必ず2回以上塗装してください。※標準塗装回数は3回


塗装間隔

 ・エポプルーフA:Dカラーは1日/1回塗りを原則とします。(10時間/20℃以上)


保護塗装

 ・エポプルーフA:Dカラーはエポキシ樹脂塗料ですので、長期間太陽光線(紫外線)にばくろされた場合、紫外線によって変色してしまう恐れがあります。屋外で使用の際は、専用トップコート「アドトップ」を必ず塗布してください。


標準塗布量

・エポプルーフA:Dカラーの塗布量は約0.25kg/㎡/回です。

乾燥膜厚は約 140±20μ/回です。

※厚塗り(2m/m以上)すると凝縮破壊を起こし、キレツ、剥離の原因となります。


エポプルーフA:Dカラーの透視性

 ・エポプルーフA:Dカラーの淡色系の色調はやや透視性があります。2回塗りでは下地が透視され、ムラ状に見える場合があります。


塗装用具の手入れ

 ・塗装作業を中断する際には、塗装用具(刷毛、ローラー)をエポプルーフ専用シンナーで洗浄してください。


作業環境

 ・エポプルーフA:Dカラーは無溶剤で有毒ガス等の発生がないため安全ですが、粘度調整にエポプルーフ専用シンナーを添加した場合は、酸欠、その他事故防止に注意してください。


完全硬化

 ・エポプルーフA:Dカラーの完全硬化までは7日間です。完全硬化してから注水を行ってください。


その他

 ・ご使用の際には、カタログ記載の注意事項、各種仕様書もご確認ください。



ご不明な点等ございましたら、お気軽にご相談ください。