関東を拠点に、重防食・防水塗料の製造・販売、ポリウレア・超速硬化ウレタン防水工事、レーザーブラストクリーニング等を手掛けている菱洋株式会社でございます。
本稿では、JWWA規格の概要と、その代表的な分類について整理し、特徴を解説いたします。
■JWWA規格の概要
JWWA規格は、水道事業で使用される資機材、薬品などの標準化を目的に日本水道協会が定めた自主規格です。
水道水の安全・安心を確保するため、規格毎に、適用範囲、使用される原材料等の組成・物性、浸出性を始め、使用条件及び性能等を一体として規定しています。
防食塗装分野における代表的なJWWA規格
・JWWA K 115:2018
水道用タールエポキシ樹脂塗料及び塗装方法
(ダクタイル鋳鉄管外面に使用、耐水性・耐薬品性を確保)
・JWWA K 135:2007
水道用液状エポキシ樹脂塗料塗装方法
(金属管・部材の防食塗装に適用、長期耐久性を担保)
・JWWA K 139:2024
水道用ダクタイル鋳鉄管合成樹脂塗料
(環境対応型合成樹脂を対象、耐候性・防食性を重視)
・JWWA K 143:2017
水道用コンクリート水槽内面エポキシ樹脂塗料
(コンクリート構造物を対象、密着性・耐薬品性を確保)
・JWWA K 157:2021
水道用無溶剤形エポキシ樹脂塗料塗装方法
(鋼材を対象とし、無溶剤型・溶剤型エポキシ樹脂塗料に関する基準を整備)
■エポプルーフについて
当社が取り扱う 「エポプルーフ」 は、無溶剤型エポキシ樹脂塗料であり、
JWWA K 143(水道用コンクリート製品エポキシ樹脂塗料)
JWWA K 157(水道用無溶剤形エポキシ樹脂塗料塗装方法)
の両規格に適合した製品です。
■エポプルーフの特徴
三種ケレン以上で塗装可能
鉄構造物の場合、三種ケレン(錆や付着物の除去が主な目的の表面処理)以上で塗装が可能です。
日本水道協会規格に適合
日本水道協会規格 JWWA K-157・JWWA K-143に適合しており、飲料水槽や水道関連施設で使用可能です。
プライマー不要で直接塗装可能
鉄、ステンレス、コンクリート、FRPなど、様々な素材に対してプライマーなしで直接塗装可能です。
低温でも硬化
5℃以上であれば、硬化反応が徐々に進行します。10℃以上の環境での施工が最適です。
無溶剤で安全な施工
無溶剤型のため、揮発性有機化合物(VOC)が含まれておらず、安全に施工できます。
■JWWA規格適合の意義
・品質保証
公共工事における調達基準を満たすことで、採用時の信頼性を担保。
・安全性確保
浸出試験に合格し、水質や人体への悪影響を排除。
・長期耐久性
厚膜塗装により、構造物の劣化を防ぎ、ライフサイクルコストを低減。
・環境対応
無溶剤型仕様により、施工時のVOC排出を削減し、環境基準への適合性を確保。
■まとめ
JWWA規格は、水道資機材の品質と性能を標準化し、安全で持続可能な水道インフラを支えるための重要な基準です。
当社の エポプルーフ は、JWWA K 143およびK 157の両規格に適合する無溶剤型エポキシ樹脂塗料として、コンクリート構造物・鋼製部材いずれにおいても優れた防食性能を発揮します。公共工事や水道施設において、信頼性の高い長寿命化対策を可能とする塗料です。
その他ご不明な点等ございましたら、お気軽にご連絡ください。
関連記事はこちら↓